- 栄養士として働いているけど、転職をしたい
- このまま栄養士を続けてもやりたいことができない
- 未経験の仕事に就きたいけど不安
栄養士から転職して自分に合った仕事に就きたいと思っている人も多いでしょう。
結論から言うと、栄養士の経験を活かして自分にあった職種にキャリアチェンジすることは可能です。
とはいえ、転職先をしっかりと下調べをしないまま転職活動を行っても良い結果にはならないでしょう。
実際に私自身、採用担当者として他の職種から募集が来たとしてもこちらの条件に合えば採用します。
そこで、この記事では、以下の内容を解説していきます。
- 栄養士から転職する前にやるべき行動3ステップ
- 栄養士から未経験異業種へ転職をする3つのコツ
- 【経験を活かす】栄養士から未経験異業種へ転職するおすすめ職種5選
これから新しい仕事にチャレンジしていきたい人だけでなく、栄養士の事務に絞った働き方を知りたい人にとっても有益な情報となっております。
ぜひこの記事を参考にして、新しいことにチャレンジしていきましょう。
栄養士から転職するにはゴール設定が重要!
栄養士から一般企業に転職するにはゴール設定をすることが重要です。
なぜなら、下準備もなしにゴールがわからないまま転職活動をしても時間、労力、資金がかかるからです。
新しいことにチャレンジしたい場合、どんな業界、業種があるか下調べをするところから始めましょう。
いきなりゴール設定が難しいのであれば、自分が抱えている不満を起点にやりたいことを考えてみましょう。
栄養士から転職する人によくある理由5選
栄養士から転職する人に良くある理由は以下のとおりです。
- 人間関係に不満がある
- 年収を上げたい
- キャリアアップしたい
- 別業界や職種に興味がある
- 職場環境を変えたい
順番に解説していきます。
人間関係に不満がある
栄養士の業界には人間関係が悪い職場も多くあります。
- 常に時間に追われている
- 不規則なシフト制の生活
- 重労働等
これらの理由からストレスで転職する人が多いです。
栄養士の仕事は、決められた時間に食事を配膳することなので、常に時間に追われている感覚になります。
さらに、早番や遅番のシフト制であることや重いものを運ぶ重労働が合わない人も多くいます。
不満を持ちながら働いている人が多い職場では、人間関係も悪くなり、退職者が多くなるでしょう。
職場ごとの人間関係の見極めは非常に難しいため、社内見学もしくは転職エージェントから情報をもらって有利に転職を進めましょう。
年収を上げたい
栄養士の平均年収は日本人全体の平均年収に比べ低い傾向です。
厚生労働省によると栄養士の平均年収は379万円に対し、日本の給与所得者の平均年収は443万円です。
そのため、年収を上げるために転職を検討する人も多くいます。
栄養士業界は全体的に年収が高くないので、年収アップが目的なら業界を移しても大きく上がりにくいです。
そのため、年収アップを目的とするなら営業職のような未経験でも高年収を目指せる職種がよいでしょう。
キャリアアップしたい
給食を提供する栄養士もキャリアアップをして、新しいスキルを手に入れたいと思う人もいるでしょう。
栄養士としてのキャリアアップには以下のようなものがあります。
- 料理教室
- 病気予防セミナー
- レシピの提案から撮影等
調理や栄養の知識を活かした、上記のような講座を行いたい栄養士も多いでしょう。
しかし、職場によっては実施することが難しい仕事もあります。
今の職場で実現が困難な場合、転職を検討することは妥当な選択です。
別業界や職種に興味がある
栄養士は専門職であるため、栄養士だけでは仕事は成り立ちません。
そのため、栄養士はさまざまな職種と連携をして業務を行います。
病院であれば看護師や薬剤師、保育園であれば保育士です。
一緒に働いているからこそ、他の職種の魅力を感じることもあります。
そのため、別業界や職種に興味が出てくる人も多いでしょう。
職場環境を変えたい
職場環境を変えたいと思う理由は以下のとおりです。
- 残業が当たり前になっている
- 埋まらない人員
- やりたいことができない
自分で改善できる範囲でない場合、転職を検討する人が多くなります。
とくに残業が当たり前になっている人は、慣れてきているのではなくマヒしている可能性もあるため注意しましょう。
栄養士から転職する前にやるべき行動3ステップ
栄養士から転職する前にやるべきこと3ステップは以下のとおりです。
- 退職理由を明確にする
- 転職理由・条件を明確にする
- 転職エージェントに登録して次の職場情報を入手する
順番に解説していきます。
1.退職理由を明確にする
退職理由の例は以下のとおりです。
- キャリアアップがしたい
- 新しいことにチャレンジしたい
- やってみたいことが変化した
まずは、なぜ退職するのか理由を明確にしましょう。
退職理由を最初に考えておくことで、自分が転職活動をしている理由を言語化することができます。
履歴書や職務経歴書、面接では思っていたことの言語化が必要です。
退職理由は転職活動の最初に考えておくべきことなので、転職活動に適した前向きな転職理由を考えましょう。
2.転職理由・条件を明確にする
退職理由と転職理由の違いは以下のとおりです。
- 退職理由:転職しようと思ったきっかけ
- 転職理由:きっかけを改善、達成させるための実現したいこと
退職理由と転職理由は、違いますが理由が全く違うものであっては説得力がなくなってしまいます。
たとえば、退職理由として食育に力を入れて働きたいけど、今は病院栄養士だから食育ができないから退職しました。転職理由は貴園で食育をして貢献していきたい。
退職理由が食育なら転職理由も食育をやりたいと伝えるのが自然です。
転職条件とは年収や待遇、通勤距離等を考え、転職したい条件を考えておきましょう。
3.転職エージェントに登録して次の職場情報を入手する
エージェントに聞かれることは以下のとおりです。
- 最短の転職時期
- 転職を考えた理由
- 希望の転職条件(年収、職種、待遇等)
- 自宅からどのくらいのエリアまで通勤可能か
求人は常に変動するため、個人で理想の求人をキープしつつ管理することは困難です。
そのため、エージェントに登録して求人を管理してもらいましょう。
エージェントに登録することで、履歴書や職務経歴書の作成で分からないときにも積極的にサポートしてくれるため便利です。
栄養士から未経験異業種へ転職をする3つのコツ
未経験異業種へ転職すコツは以下のとおりです。
- 継続して働けることを伝える
- 共通業務の再現性を伝える
- 業界に精通したエージェントに登録する
順番に解説していきます。
継続して働けることを伝える
企業の採用活動にとって一番避けたいことは、短期離職でしょう。
というのも、転職サイトやエージェントに求人を載せるには多額の費用が発生するからです。
費用だけならまだしも、短期離職があることにより、現場からのさらなる要望や採用活動に時間と労力を割かれます。
このような理由から、採用担当者は継続して働いてくれる人に魅力を感じるので、継続して働ける理由を伝えましょう。
共通業務の再現性を伝える
未経験とはいえ、アピールできる共通のスキルや経験を探し、企業が採用するメリットを伝えましょう。
- コミュニケーション力|職場での連携
- 企画力|イベント・行事食
- 業務改善への提案力|業務の効率化
「未経験歓迎」と求人票に記載があったとしても、何もできなくて良いわけではありません。
未経験であったとしても、一部であってもしっかりとした共通するスキルや経験が求められます。
未経験転職には書類作成も大切です。
栄養士の書類作成については具体例付きでまとめた記事があるのでこちらを参考にしてください。
【書かないと損!】栄養士の志望動機の例文3ステップ|転職で選ばれる型を紹介
業界に精通したエージェントに登録する
転職成功のポイントは、転職活動をする前にどれくらいの準備ができるかで決まります。
リクルートダイレクトスカウトによると、転職にかかる時間は3〜6ヵ月が一般的のようです。
転職エージェントでも希望職種により専門領域が異なるため、希望職種に強みのあるエージェントを選択しましょう。
一般職での転職は業界トップの求人数を誇るリクルートエージェントがおすすめです。
栄養士としての専門職の場合は、栄養士業界トップクラスの求人を誇る栄養士人材バンクがおすすめです。
参考:リクルートダイレクトスカウト:転職活動にかかる期間は?長引く要因と転職を成功させるためのポイントを解説
栄養士からの未経験異業種への転職先おすすめ5選
栄養士から未経験業種への転職先は以下のとおりです。
- 事務職でOLになる
- 営業職で年収アップを目指す
- 販売職で自分の売り場を作る
- 卸売りで栄養剤を届ける
- フリーランスで栄養の知識を活かす
順番に解説していきます。
事務職でOLになる
栄養士の業務で行ってきたPCスキルと電話対応力を活かすことが可能です。
事務職には基本的なPCや電話対応スキルが求められます。
同じ事務仕事でも上記のように種類によって業務が異なります。
職種 | 業務内容 |
データ管理 | データ収集、報告書作成、分析 |
総務 | 施設管理、人事、経理 |
医療事務 | 診療予約管理、受付、カルテ管理、保険請求 |
同じ事務職でもやりたいことによって応募を決めましょう。
営業職で年収アップを目指す
営業では、栄養士としての提案力を活かすことができます。
食品営業であれば、資格も活かせるためおすすめです。
営業職として経験を積むことで、将来的にMRとして製薬会社に勤めることもできるでしょう。
マイナビエージェントによるとMRの平均年収は580万円です。(※)
高収入を狙っていきたい人にとっては、目指す価値があるでしょう。
販売職で自分の売り場を作る
販売職では、栄養士の在庫管理の経験を活かすことができるでしょう。
店舗先では、売り場担当者として振り分けられます。
本部の指示により決められた商品構成に沿った在庫の管理を行います。
チラシ商品やイベントにより在庫欠品がないようにすることが重要です。
卸売業で栄養剤を届ける
卸売業は、食品メーカーから大量に仕入れた商品をスーパーやレストランに販売する仕事です。
食品メーカーは、直接レストランやスーパーに売り込みが困難なため、卸売業者がメーカーとスーパーなどの間に入ります。
卸売業者としての栄養士は、食品の品質管理や安全性の確保、運送、保管のような仕事を行います。
フリーランスで栄養の知識を活かす
栄養士のフリーランスは、調理や献立作成の経験を活かして媒体を作成して価値提供を行います。
- レシピの提案・写真撮影
- 料理教室・セミナーの主催
- 料理の動画作成・記事執筆
主にクラウドソーシングやSNSで募集している案件に応募して仕事を得るやり方が主流です。
方法としては数多くありますが、自分に合った働き方を選びスキルに磨きをかけてクライアントが満足できる商品を作成しましょう。
【資格を活かす】栄養士から転職先おすすめ5選
栄養士から転職先おすすめは以下のとおりです。
- 病院・クリニックで給食管理をする
- 介護施設で給食管理をする
- 保育園で給食管理をする
- 食品メーカーで商品開発に携わる
- ドラッグストアで商品管理をする
順番に解説していきます。
病院・クリニックで給食管理をする
給食管理:調理、食材発注、献立調整、盛り付け、洗浄等
病院栄養士は、病気の患者を食事で内側から改善させていくことが目的です。
栄養士として入職することで、将来的に給食管理を中心にシフト管理や献立管理等に携わることができます。
将来的に管理栄養士の取得を検討している場合、病院・クリニックがおすすめです。
介護施設で給食管理をする
給食管理:調理、食材発注、献立調整、盛り付け、洗浄等
介護施設栄養士は、利用者へ満足度の高い食事の提供を行います。
病院と仕事内容はにていますが、病院は療養、施設は自立した生活を営めることを目的としています。
飽きの来ない食事を提供していくことで、低栄養や嚥下困難者にも楽しんで食事をしてもらえるよう調整していきます。
保育園で給食管理をする
- 給食管理:調理、食材発注、献立調整、盛り付け、洗浄等
- 食育、保護者指導、給食だより等
保育園栄養士は、0〜5歳の子どもたちにバランスの良い食事を提供しつつ、食の大切さを教える食育にも力を入れています。
主な仕事内容は、子どもたちへの安全で安心な食事提供です。
アレルギー食に注意しながら離乳食の調理も行います。
食品メーカーで商品開発に携わる
- 営業
- 商品開発
- 原料調達
- 製造
食品メーカーの仕事は、さまざまな業種で成り立っており、商品を顧客に届けることが目的です。
栄養士は、営業から入ることが多く商品知識を身に着け、案内していく企業でセミナーや勉強会を主催します。
商品開発は人気な職種のため、競争率が高い傾向にあります。
しかし、営業で実績を積むことで部署異動が可能になるため、将来のビジョンとして考えておくと良いでしょう、
ドラッグストアで商品管理をする
- 商品の仕入れ
- 売場作成
- 接客販売
ドラッグストアでの栄養士は、適切な商品管理を行うことで、顧客が求める商品を提供していきます。
将来的には売り場のスペシャリストになるか、店長候補としてキャリアアップを目指します。
適切な在庫管理を行い地域に貢献していきましょう。